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お墓参り

お彼岸のお供え物マナーは?選び方のポイントや相場を紹介

お墓参りの花

お彼岸とは春分の日あるいは秋分の日とその前後3日間を含む1週間のことを指します。そして、この期間にはお寺にお墓参りをしたり、親戚や知人の家を訪問して仏壇参りをしたりします。その際には、お供え物を持参するのが一般的です。
ただ、そうした経験のあまりない人は具体的に何を用意すればよいのか迷うのではないでしょうか。

そこで、お供え物を選ぶ際のポイントや予算の相場、さらには、お供え物に関するマナーについて解説をしていきます。

お彼岸にお供えが必要な理由

お彼岸と似たものにお盆があります。いずれも先祖を供養するための行事です。
ただ、両者には大きな違いがあります。

お盆はご先祖様が家に訪れ、それを私たちが迎える行事です。
それに対して、お彼岸とはあの世とこの世の距離が最も近づくとされる春分と秋分の日の前後に、私たちの方からご先祖様に会いにいく行事なのです。

したがって、お供え物が必要な理由もお盆とお彼岸では少々異なります。お盆のお供え物は遠路はるばる家を訪ねてきてくれたご先祖様へのおもてなしです。

それに対して、お彼岸のお供え物には私たちの方からご先祖様や仏様を訪問して感謝の意を示す意味合いが含まれています。

中には故人がお腹をすかさないようにお供え物をするのだと考えている人もいるでしょうが、決してそれだけの理由ではないのです。

お供え物選びのポイントは?

お彼岸のお供え物を選ぶ際には大きなポイントが2つあります。

1つ目はなるべく日持ちするものを選ぶという点です。
これは、ご先祖様にお供えしたものは、その後で私たちがおいしく食べてこそ本当の供養になるという考えに基づいています。日持ちしないものでは傷んでしまって破棄せざるをえなかったり、傷む前に食べようとして無理をしたりすることになります。
それでは本当の意味での供養にはならないというわけです。

そして、2つ目のポイントとしては、個別包装している品を選ぶという点があげられます。
お彼岸で親戚一同が集まった場合、お供え物はみんなで分けて持ち帰ることが多く、その際には個別包装されているものの方が小分けにしやすいからです。
また、お供え物は故人が好きだった食べ物やお酒などを選ぶのが基本といえます。
しかし、お彼岸に集まった人たちが後で食べることを考えれば、あまり奇をてらわずに誰が食べてもおいしいものを選んだ方が無難だといえるでしょう。

お彼岸のお供え物は何にすべき?

お彼岸のお供え物といえば、まず思い浮かぶのがおはぎやぼたもちです。ちなみに、おはぎとぼたもちは基本的に同じ食べ物です。
ただ、春に食べる場合には春の花である牡丹(ぼたん)に似ていることから「ぼたもち」と呼ばれているのです。
また、秋に食べる場合には秋の七草に数えられる萩(はぎ)の花が小豆の粒に似ているところから「おはぎ」と呼ばれるようになったといわれています。小豆は秋に収穫されるため、おはぎには新鮮な小豆を活かした粒あんを、ぼたもちには冬を越して固くなった小豆の皮を取り除いたこしあんを用いるのが一般的とされています。

そもそも、なぜ、ぼたもちやおはぎがお供え物の定番となったのでしょうか。
なぜなら、古くから赤色には魔よけの力があるとされ、その代表的な食べ物が小豆だったからです。つまり、お祝い事によく赤飯を食べるのと同じ意味合いといえるでしょう。
ただ、おはぎやぼたもちは自分の家用に用意するのならよいのですが、親戚の家などに持参するお供え物としてはあまりふさわしくありません。

なぜなら、日持ちがしませんし、分けて持って帰るにしてもひとりひとりにぼたもちやおはぎを入れる容器を用意しなければならないからです。
したがって、ぼたもちやおはぎを持参するのは親戚が近所に固まっている場合のみに限定した方が無難でしょう。

それならば、お供え物には何を持参すればよいかというと、たとえば、小豆あんを使っていて日持ちもしやすい羊かんがあります。
お菓子以外では「喜びを長く」という意味のあるそうめんなどもお供え物にふさわしいといえるでしょう。

しかし、現代ではそうした縁起担ぎにこだわらなくてもみんながおいしく食べられ、保存の効くものであれば何でもよいという考え方が一般的です。具体例をあげると、ゼリー、和菓子、おかき、焼き菓子などがあります。

さらに、保存が効き、持ち運びが簡単といった観点から缶ジュース、缶ビール、缶詰といった製缶商品をお供え物として選ぶケースも多い傾向です。

おはぎ

お供え物の金額の相場はいくらなのか

お彼岸のお供え物を用意する際に気になるのが、予算はどのくらいで考えればよいかという点です。持参した品があまり安すぎると相手に対して失礼ですし、逆に、高価すぎると相手に気を使わせてしまいます。

一般的にお供え物を持参する場合、その予算は3,000~5,000円が相場だといわれています。ちょうどお菓子を1箱包むような感覚です。また、初彼岸では品物ではなく、現金を包む場合があります。そのときは5,000円を包むのが無難です。

さらに、西日本などに多いのですが、品物と現金を一緒にお供えするケースもあります。そういった場合は品物と現金を合わせて5,000円程度に納めるのがよいでしょう。
たとえば、現金を3,000円お供えするのであれば、2,000円程度の品物をそこにプラスすればよいわけです。

ちなみに、お彼岸で現金を包む場合は香典などに用いる結び切り不祝儀袋を用意します。そして、表書きは上段に「御供物料」と書くのが一般的です。

一方、品物をお供えする場合は黒白、黄白、双銀のいずれかで結び切りの掛紙を用意してください。その際、表書きは上段に「御供」と書きます。

故人や家族が喜ぶようなお供え物がベスト!

お彼岸のお供え物についていろいろと説明をしてきました。しかし、最も大事なのは故人だけではなく、その家族全員が喜んで食べられる物を用意することです。
お供え物というのはただ仏前に置いただけでは供養にはならないといわれています。
一度お供えした物をお下がりし、現在生きている家族がおいしく食べて初めて故人もそれらのお供え物を口にすることができるというのです。
つまり、故人とその家族が一緒になって喜べる物を用意して初めてお供え物は本当の意味を持つということになります。
せっかく用意したお供え物も食べきれずに破棄せざるを得なくなれば、供養としては片手落ちとなってしまうでしょう。

お供え物を選ぶ際にはそのことを念頭に置き、お彼岸の行事をより有意義なものにしていくことがおすすめです。

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