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いざという時のために知っておきたい!納骨式を行う時期や手順

納骨式とはどのようなものなのか?その目的と現代における問題点

火葬された遺骨は骨壷と一緒に白木の箱に入れられ、白布に包んで喪主に手渡されます。喪主はこれを持ち帰ってしばらく自宅に安置しておきますが、ずっとそのままというわけにはいきません。時期を見てお墓に遺骨を納めなければならないのです。
これを納骨といい、それに伴う儀式を納骨式と呼びます。

納骨式は平安時代にはその存在が確認される古くからの風習ですが、それを行わずにずっと自宅で遺骨を安置しているというケースも増えてきました。その背景には都会での墓不足や高いお墓は買うことができずに公営墓地の空きを待っているといった経済的理由などがあります。
しかし、納骨にはさまざまな意味や目的が込められているため、安易にそれを放棄するといったやり方はおすすめできません。

その目的のひとつは遺骨の安全確保です。
自宅に遺骨を置いておくと、災害や空き巣などで失ってしまう危険があります。
墓地も大地震によって大きな被害にあった例はありますが、それでも自宅などに比べると遙かに安全です。次に、誰でも故人のお参りに訪れることのできる場所を確保するという意味合いがあります。
納骨を行わず、いつまででも遺骨を自宅に置いておくと、故人の関係者からその機会を奪うことになってしまうのです。

そして、何と言っても納骨は故人に対して安らかに過ごせる場所を提供し、残された人々の心を慰めることにつながります。
もし、お墓の入手が難しいという場合は納骨堂の利用を考えてみてはいかがでしょうか。お墓と比べると費用は安くすみますし、都内の交通の便の良い場所にも数多くあるのがメリットです。納骨堂は三十三回忌など、一定の期間が過ぎれば永代供養墓などに遺骨が移されるタイプが一般的ですが、更新費用を払って無期限で使えるものもあります。

また、遺骨を少しだけでも手元に置いておきたいという人は通常通りの納骨式を行う一方で、遺骨の一部を分骨して小さな骨壷やペンダントなどに納めておくという手もあります。

いずれにせよ、納骨式は私たちの文化に根ざした歴史ある風習です。それを行う意味をよく考えて大切にしていきたいものです。

四十九日の法要に合わせるのが一般的!納骨式を行うのに適切な時期

納骨式を行う場合、問題となるのはその時期です。
ちなみに、法律ではいつまでに納骨をしなければいけないかは決まっていません。法律で定められているのは「遺体は火葬する」「都道府県知事の許可した墓地に埋葬する」という2点だけです。
いつまでに埋葬しなければならないという法律はないため、ずっと遺骨を家に置いたままにしていても基本的には問題ないというわけです。

ですが実際には、四十九日の忌明けの法要に合わせて納骨式を行うのが一般的です。ただし、これは仏教の場合であり、神道では50日後の霊祭の日、キリスト教ではプロテスタントもカトリックも1カ月後の昇天記念日や追悼ミサに合わせて行うというしきたりがあります。
可能であれば、これらの時期に合わせて納骨式を行うのが無難でしょう。

しかし、そうは言っても急に亡くなられてお墓の手配が間に合わないというケースも考えられます。そういった時は次善の策として、百ヶ日や一周忌を目途にお墓を手配して納骨式を行います。仮に三回忌を過ぎてしまうと、次の法要までに期間が空いてしまうので最低でもこの時期にまでには納骨式をすましておきたいところです。

もし、どうしてもお墓が用意できないという場合は永代供養墓や納骨堂を利用したり、散骨を選択したりといった手もあります。

納骨式を行うために必要な準備と当日の流れ

納骨式を行うには、式までの準備と当日の流れの両方を把握しておく必要があります。
準備の手順としては、まず菩提寺の住職と連絡を取り、打ち合わせを行います。打ち合わせの内容は、納骨式の日取り、卒塔婆は必要か否かの確認、新しくお墓を建てる場合は開眼法要の依頼などです。

次に、石材店に連絡をして墓石の購入や戒名彫りなどを依頼します。
また、墓石の納骨室の石蓋開けが必要な場合は合わせて頼んでおきましょう。親族などの参列者に連絡を入れ、出席人数が確定したところで料理や引き出物を手配します。その他に用意しなければならないものとしては、遺骨、遺影、埋葬許可書、認印、供花・お供え物、お線香、焼香台、数珠、僧侶へのお布施・車代などがあります。
ちなみに、埋葬許可書は火葬許可書とセットになっているので、葬儀の時に市町村役場で受け取っているはずです。

あとは会食の手配もしなければなりませんが、僧侶が食事を辞退した場合に渡す御膳料も一緒に用意しておきましょう。

また、石材屋に対して寸志を渡す場合もあります。金額はさまざまですが、作業員に対して数千円程度渡すケースが多いようです。

次に、納骨式当日の流れです。
まずお墓に供花やお供え物をして焼香台を並べておきます。そして、参列者がそろったところで遺族代表が全員に向かってお礼の言葉を述べます。続いて石材店のスタッフが納骨堂の石蓋を開け、その中に遺骨を納めて納骨は終了です。それから、お坊さんがお経を読み始めます。

その後、お坊さんの指示があり、遺族から順番に焼香をしていきます。
納骨式の時間は30分~1時間ほどで、終了後に会食の席を設けるのが一般的な流れです。会食の会場は自宅、お寺、ホテル、レストランなどを利用します。食事が終わったところで遺族代表が改めてお礼の挨拶を行い、参列者に引き出物を渡して解散となります。

なお、遺族の服装は納骨式の時も喪服を着用するのが一般的です。
お供え物はそのまま放置していると腐ってしまいますので持ち帰ってようにします。

以上が納骨式のおおよその流れです。時期が近づいてきてから慌てないように、余裕を持って準備を進めることをおすすめします。

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