INTERVIEW
「夫が自分で選んで、自分で用意して、残る私が困らないように配慮してくれたんです」
まず、お墓をお建てになろうと思ったきっかけをお伺いできますか?
あぁ、もう死がわかったものですから…ごめんなさい、涙が出て… 亡くなる2年前にガンだってわかったんです。一時ちょっと良くなって。でもやっぱり再発してしまって。だからもう、とにかく急いで墓を用意しなきゃって。自分で選んで、自分で用意して、そのお墓の完成が見れなかったことがとても残念で…
闘病中にあってご主人が自身のお墓を考える…とても気丈な方だったんですね…。
えぇ、そうですよ、ほんとに。泣いた事とか見たことないです。涙したことは一度も、怒ることもなかったです。お墓も私が困らないようにという配慮なんですけど。
奥様に対する愛情だったんですね。
まして親戚中がお寺なので特に、私が困らないようにしてくれたんだなって思います。
えっ?お寺様なんですか? お墓を用意すると言った時は、お寺様の出入りの石屋さんなどはなかったですか?
ありました。でもお寺さんと石屋さんって深いお付き合いがあるようでいてそうでもないんですね。そんな気を使わないでいいからっていうことでいくつか墓石店を紹介をしてもらって、見積もりを何か所か取ったんですけど、あまりにも高かったですね。何でこんなに??みたいな。
─そうだったんですか。
内実は夫もけっこう知っていたので、「そんなのぼったくりだろ」って。値段だけの問題ではないんですよ もっと良心的な、高くても完成はこうなりますよ。とか、そういうの全くなかった。図面も言ってやっと出してくれたり。図面も無くして金額だけの見積もりが出たんです。一昔前の石屋みたいな感じでした。
─お知り合いの紹介ですと断りにくくはなかったですか?
夫からすると「それはないだろう、高い買い物するのに。きちんと図面を持ってきて、これこれこうだからこれだけかかるっていう…説明もないなんて。金額だけ言ってきて、一体完成はどうなるんだ?」って。夫も不信感いっぱいでした。
その頃たまたま…おたくのことをテレビ番組で拝見しました。それを見ていた夫が「おまえここを調べて申し込め」っていうんで私がネットで検索して頼みました。そしたら、すぐにカタログを送って下さって。夫はカタログを一生懸命見ていましたよ。
ちょっと半信半疑もあったんですけど、ネット社会ってお店がないので‥やっぱりお高い買い物ですし、どうだろうっていうのはあったんですけどね。
お会いしてもいませんしご不安をお持ちになるのは当然ですよね。
ええ、電話だけですよね。でも期限までに連絡も頂けたし、電話してもきちんと対応して下さったし、出来上がり完成図も送って下さって、だんだん信頼を持てるようになってきました。
地震もね。この間、お寺の二宮が震源でびっくりしました…お墓がどうなっているかとても心配でしたけど、大丈夫でした。あまり考えたことなかったですけど、お墓の耐震って大事ですね。
これからお墓づくりをされる方へアドバイスをいただけますか?
うちはお寺関係なので塔婆がすごく多かったんですけど、もう少し塔婆立てを大きくしてもらえばよかったかなぁと。
減らしてあの数なんですか!?あぁ、お寺様のご親戚であれば特に多いですよね…すみません、気が付かなくて。
いえいえ。もう今回、三回忌はそれほどじゃないんですけど…49日と一周忌はみんなの塔婆立てるんでそれだけですごい数になるんです。だから、家族が大勢だったりする人は塔婆立てを大きくした方がいいかな、と思いました。
はい。とても勉強になりました。いいアドバイスをありがとうございます。