お墓の後ろや横に彫っている建立者名は必要なのでしょうか?
お墓の建立者名の彫刻する位置は特に決まっているわけではありませんが、棹石の左面か裏面に刻まれている場合が多いです。
建立者として刻むのは、故人の配偶者か後継ぎの方、または連名で刻むという場合もあります。生前墓だと夫婦連名もあります。
他には「お金を出した人」ということで、家族全員の連名や、「故人のお金で建てたので」ということで、故人の名前にする場合もあります。
※お墓に刻む「建立者」と墓地の名義人は、必ず一致させる必要はありません。
これらは、そのお墓の管理または守っていく人を表している場合が多く、彫られたことでお墓を守らなければという自覚も生まれます。
家族からその想いを託されているわけです。
特に後継ぎの名前を彫ることで責任者になってもらい、その責任者が自立し一人の人間になっていくわけです。
建立者の名前が「赤」になっているのは?
『朱色=赤色』
寺院で「生前戒名」を与えられた墓石に彫刻する時に「朱」を入れていました。
仏教で「戒名」は、仏門に入った証、戒律を守るしるしとして与えられる名前です。
「戒め」過ちを犯さないように、自らの訓戒として生前にお寺にて戒名をいただいていました。
そして、墓石に戒名を彫る場合に生前受領したと分かるように『朱色』を入れていた事から、
建立者の名前にも朱を入れて「まだ生きています」とするようになりました。