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檀家になった方がよい?メリット・デメリットを徹底解説

公開日:2016/4/1

檀家になるってどういうこと?

檀家とは、ある寺院に所属する家のことです。

檀家は所属先の寺院に葬儀や法要、お墓の管理・供養などをお願いできます。もし法要がすべて同じ寺院の僧侶で執り行われていたり、一家のお墓が寺院にあったりすれば、自分の家は檀家になっているかもしれません。また、檀家は個人ではなく家単位でなるため、自分が知らなかったけれど、実は檀家だったというケースもしばしばあります。

檀家は葬儀・法要・お墓などの面で寺院のサポートを受けられますが、代わりに檀家から寺院への支援も行います。代表的なのが経済的支援で、お布施や寺の新築・改築費用のサポート、本山への上納金などです。場合によっては、他の檀家の葬儀や法要、寺院で行われる儀式の手伝いをするために招集されることもあります。難しいことを要求されるわけではなく、食事やお茶出しの手伝い等簡単なものが一般的です。

檀家になることを入壇、やめることを離檀と呼びます。どちらも費用がかかります。

そのため、新たに檀家になることを検討する場合も、先祖代々になってきた檀家をやめる場合も、メリット・デメリットを整理してよく検討するようにしましょう。

檀家になるってどういうこと?

檀家になるメリットとは?

檀家になるメリットは、寺院や他の檀家からのサポートを受けられる点です。

たとえば初めての葬儀や法要、お墓の建立など不安なことがあれば気軽に相談できます。また、法要が集中するお盆やお彼岸でも、檀家であれば対応を優先してもらえることがあります。このように便宜を図ってもらえることが多いため、お墓で手厚い供養を受けられる、法要の時期や回数を調整してもらう、遠方での法要をお願いできるなど、交渉次第では先祖供養が楽になることもあるでしょう。

ただし、どこまで希望に沿ってもらえるかは寺院側の都合次第のため、日頃から信頼関係を築いておくことがおすすめです。また、檀家間のネットワークが強固なこともメリットといえます。急なトラブルや、葬儀・法要で人手が足りないなどの不安が生じた場合、檀家が相互に助け合うことも可能です。地域に根ざした寺院を支える檀家同士は、ご近所同士であることが多いです。そのため緊急時だけでなく、日頃からおすそわけなどでつながりを深めているケースもよくあります。ただし、寺院と檀家とのつながり、檀家同士とのつながりには地域差があります。

もし檀家になることを検討しているのであれば、あらかじめ寺院や他の檀家からよく話を聞くようにしましょう。

檀家にはデメリットもある!?

檀家のデメリットとしては、金銭的負担としきたりの2点があります。

檀家になるにあたって必要な出費として、以下の5点が挙げられます。

  1. 入壇料
  2. 維持費
  3. 行事等のお布施
  4. 新築・改築のためのお布施
  5. 自家の葬儀・法要等にかかるお布施

このうち(5)の自家の葬儀・法要等にかかるお布施は、仏教で葬儀を執り行うならば檀家でなくても支払う必要があります。

したがって檀家ならではの支出といえるのが(1)から(4)です。いずれも地方や宗派、寺院によって費用が異なりますが、大まかな目安をご紹介します。

(1)入壇料は10万から30万円程度が相場です。(2)維持費は寺院・お墓の運営・管理に必要な費用で、多くて年間2万円ほどが目安となっています。(3)行事等のお布施は、盂蘭盆会や彼岸会など寺院が開催する行事で必要になるもので、参加する場合に支払います。数千円から1万円程度が一般的です。(4)はまれにしか発生しませんが、金額は工事の規模によってまちまちです。多くて数十万円求められることもあります。

このように、ある程度の経済的余裕がなければ檀家になることはデメリットとなってしまうことがあるでしょう。また、檀家になるとその寺院のしきたりに則ることになるため、別の宗派での葬儀・法要ができないなどの制限があります。

入壇・離檀の方法を知ろう

入壇する前には、まず家が別の寺院の檀家になっていないか確認しましょう。

ただし、日本では寺院の檀家と神社の氏子の両方になっているという家も多いため、すでに氏子になっておりこれから檀家になりたいという場合は、特に気にしなくても大丈夫です。念のため寺院に氏子である旨を伝えておけば良いでしょう。

このような確認を経ていざ入壇するとなれば、入壇料の準備、檀家契約書・墓地契約書の記入を行います。

契約書の記入前には、寺院や墓地の見学・説明会が開催されることが一般的です。一度檀家になれば、寺院や他の檀家と深い付き合いをすることになるため、想定外のトラブルを避けるべくしっかり説明を聞くようにしましょう。疑問や不安、要望があれば契約書記入前に伝えることが大切です。

離檀する場合には、お墓を別の場所に移す手続きと離檀料の支払いを行います。ただし、寺院によっては檀家でなくても墓を建立できる場合があるため、墓を移す必要があるかどうかは寺に確認しておきましょう。

移す場合は寺院の許可を得たうえで、市区町村に申請を行います。移転先の霊園や寺院との手続きもすませておきましょう。

離檀料は寺院によってまちまちです。離檀し別の寺院に移る場合は、離檀料と入壇料がほぼ同時に必要になるため、はやめに全体の予算を明らかにしておくとよいでしょう。

メリット・デメリットをふまえて寺院と付き合おう

寺院の檀家になると、日頃から寺院・檀家にサポートしてもらえたり、葬儀・法要で便宜を図ってもらえたりするといったメリットがあります。

遠方にお墓があって、なかなか墓参りできない場合でも、寺院によって手厚く管理・供養してもらえることも魅力です。しかし、檀家になるとデメリットも発生します。定期的にお布施が必要になったり、寺院のしきたりを遵守することが求められたりする点です。

もし経済的負担が大きい、お墓を供養しやすい場所に移したいという場合には、メリット・デメリットをふまえた上で離檀を検討するのもよいでしょう。入壇・離檀ともに費用や手続きが発生するため、時間に余裕をもって準備を進めましょう。

メリット・デメリットをふまえて寺院と付き合おう


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