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神道と仏教ではお墓に違いはある?知っておきたい宗教別の基本知識

神道のお葬式とは?仏教と何が違うの?

神道は、古くから日本に伝わるさまざまな神様を信仰するものです。

古くから日本人には、すべての自然には神が宿っているという多神教的な自然観がありました。また、先祖崇拝の考えも強く、人間を含む地上のすべては神によって生み出され、最後は神の世界に帰り地上の子孫を見守るという思想があります。これが神道の基礎となる考え方です。そのため、葬儀でも故人の生前のありかたを称え偲びつつ、祖先の霊とともに家を守ってくれるようお願いする儀式が執り行われます。

一方で、仏教は宗派によって多少の違いはあるものの、おおむね故人は仏様の弟子になるという死生観です。そのため、葬儀では故人が仏弟子となるための儀式が執り行われます。仏教のお葬式と比べると、神道のお葬式には特徴が3点あります。

まずは故人が家の守り神となるため、仏教で用いられるような「成仏」「供養」「冥福」といった言葉が必要ない点です。2点目はお焼香ではなく、玉串奉奠(たまぐしほうてん)を捧げる点です。これに関連して、お香典も「御玉串料」と呼ばれます。そして、式を執り行う場所です。仏教では葬式場・自宅・お寺という3択が一般的です。

しかし、神道では死を穢れととらえているため、神社でのお葬式ができません。このように仏教と神道では思想やお葬式の方法が異なるため、自分が参列するお葬式がどの宗教に基づいているのかを理解したうえで準備を行いましょう。

神道のお葬式とは?仏教と何が違うの?

神道のお墓や祀り方の特徴を知ろう

神道と仏教では死生観が異なるため、お墓や家庭での祀り方にも違いがあります。お墓の見た目に関しては神道・仏教ともにさほど違いがありませんが、墓石に刻む文字が異なっています。神道では、仏教でいう戒名の代わりに「諡(おくりな)」が授けられます。

諡は誰でも平等に与えられるものであり、年齢や性別によって授けられる諡が異なります。たとえば翁・大人・彦・媼・刀自・姫などのバリエーションがあります。諡は無料で授けてもらうことができる点も特徴です。また、墓石の正面には「◯◯家奥津城・奥都城(おくつき)」と刻まれます。奥津城・奥都城は神道でいうお墓のことであり、外部から遮断された奥深いところという意味が込められています。
このようなお墓が一般的ですが、中には墓石の前に鳥居を設けたり、自然石や土饅頭の形をした墓石を用いたりするケースもあります。

お墓の場所は、公営霊園・民営霊園が一般的です。神社内にはお墓を建ててはいけないためです。
ただし、霊園によっては神道式のお墓を許可していない場合もあるため、あらかじめ宗旨・宗派不問と掲げられている霊園を選ぶか、希望する霊園に神道式のお墓が可能か問い合わせてみるとよいでしょう。神道専門の墓地もあるため、選択肢に入れてみるのもおすすめです。

家庭で故人を祀るにあたっては、神棚が使われます。ケヤキやヒノキで作られており、故人を家の守護神として祀るために設置されます。一般的な神棚と同じく、米と塩、酒、水をお供えします。霊社(れいしゃ)・霊棚(たまだな)・霊屋(たまや)など地域によって呼び方はさまざまであり、お供えの盛り方にも地域ごとの特徴があります。

仏教のお墓・祀り方は神道とここが違う

仏教のお墓では、神道でいう諡の代わりに戒名が刻まれます。戒名とは故人が仏様の弟子になったことを示す名前であり、居子・大姉・信士・信女が用いられます。
僧侶から授けられるもので、戒名料がかかる点も特徴です。また、墓石の正面には「◯◯家之墓」「◯◯家先祖代々」などと刻まれます。「南無阿弥陀佛」「南無妙法蓮華経」などの宗派別題目や、梵字を入れることもあります。
このようなお墓が一般的ですが、より自由に文章を刻むお墓も増えてきています。たとえば霊園で、愛・絆・安らかに眠る・ありがとうといった文字が入った墓石を見かけたことがある人もいるのではないでしょうか。
墓石の正面に刻む文字は基本的に決まりがないため、僧侶や石材店と相談しながら検討していきましょう。

お墓は寺院墓地や公営霊園・民営霊園に設置されます。寺院墓地を利用する場合は檀家になるのが一般的ですが、墓地のある一画に限り宗旨・宗派自由という寺院もみられます。
後々のトラブルを避けるためにも、家の宗旨・宗派やどの寺院の檀家になっているかなどを考え合わせた上で、霊園か寺院墓地かを検討してみるとよいでしょう。

お墓が遠方にあって、なかなかお墓参りできないという場合は永代供養墓という選択肢もあります。これは家の人に代わり、寺が永代にわたり供養・管理をしてくれる仕組みです。ただし永代供養墓は、家ごとに個別のお墓を設けられるケースと他の人と合祀になるケースがあるため、供養・管理を担当している寺にしっかり確認しておくようにしましょう。
家庭で故人を祀るさいは、仏壇にご本尊と位牌を一緒に置きます。仏壇・仏具の詳細は宗派によって違いがあるため、僧侶や仏壇店に相談しましょう。

神道と仏教では、葬式やお墓がこんなに違う!

故人が逝去した場合、お葬式やお墓をどうするかは宗教によって違いがあります。
神道では多神教や先祖崇拝の思想のもと、故人が家の守護神になると考えられているため、家を末永く守ってくれるよう祀る儀式が執り行われます。墓石でも、諡が刻まれる点が特徴です。

一方で仏教では、故人は仏様に弟子入りすると見なされます。そのため、故人が無事仏道に入れるよう執り行われる儀式が仏教でのお葬式です。お墓は宗派によって刻まれる文字が異なりますが、「愛」「絆」「ありがとう」など比較的自由に文字を入れられる点も特徴です。

神道と仏教では、お墓を設けられる場所にも違いがあるため、霊園や寺院と確認を取りながらお墓の準備を進めましょう。家での祀り方も、神道であれば神棚、仏教であれば仏壇が用いられるという違いがあります。このように宗教ごとの違いを理解していると、お葬式やお墓の準備がスムーズになるでしょう。

神道と仏教では、葬式やお墓がこんなに違う!

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