タグ

法要費用

檀家をやめるのにもお金がいる!およその費用は?


日本では古くから檀家制度があり、代々お寺との関係が続いている家も少なくありません。
しかし、お墓のある地元から離れた場所で暮らしているなどの理由からお寺との関係も疎遠になり、檀家関係を解消したいと考える人も増えてきました。檀家をやめることは可能ですが、先祖から長い間続いてきた関係を解消するにはさまざまな手続きが必要になります。
また、それに伴い費用もかかってくる傾向です。今回は、檀家をやめるときに必要な手続きと費用について解説していきます。

檀家はやめることが可能

檀家制度とは「檀家」となった家がお寺に対しお布施を払う代わりに、そのお寺に葬祭供養の一切を任せるという制度です。
江戸時代にできた寺請制度が始まりとなっているため、長い場合は400年以上もお寺との関係が続いている檀家もあります。(※1)
これほど長い関係であると檀家を離れることが難しいのではと考える人も多いようですが、「檀家をやめてはいけない」という法的な決まりはありません。
「遠方で暮らしていてお墓を引き継ぐことができない」「お墓参りや手入れをする人が近くにいない」など、檀家をやめたい事情はさまざまです。
こうした事情を住職にきちんと説明すれば、円満に檀家を離れることも可能です。(※2)
しかし、今までお世話になったお寺ですから、「やめます」と一言いえば済むようなものではありません。きちんと手続きを完了させるためにも、お寺に対し礼儀と感謝の気持ちを持って、檀家をやめるようにしましょう。

ただでは檀家をやめられない

お寺は檀家からの経済的な支援によって支えられています。檀家からのお布施や寄付金でお寺の手入れや建物の修繕、日々の供養などを行っているのです。
もし、どこかの家が勝手に檀家をやめるようなことがあれば、ほかの檀家にその負担がかかってきます。
そのため、檀家をやめる際には今までお世話になってきた感謝の気持ちとしてお布施を支払うのが一般的です。
また、檀家をやめる場合にはお寺の方でもさまざまな手続きをしてもらわなくてはいけません。書類の作成にかかる手間などお寺側の負担を考えても、きちんとお礼の気持ちをお布施として渡すのがマナーです。
このように檀家をやめる際にお布施を払う慣習は昔からありましたが、檀家を離れる家が増えてきたことに伴い、このお布施を「離壇料」と呼ぶようになってきました。(※3)

檀家をやめるならお墓も移動

先祖代々のお墓があるお寺を菩提寺(ぼだいじ)といいます。檀家は菩提寺の敷地内にお墓を置いているケースが多いので、檀家をやめるのであればお墓の移動も考えなくてはいけません。檀家はお寺に経済的な支援をすることで、お墓の管理や日々の供養をしてもらえるのです。
「檀家をやめるから寄付はしないけど、お墓は置いといてほしい」といった都合のいいお願いはできません。お墓を移動するなら同時に遺骨の移動も必要です。
しかし、遺骨の移動は簡単にできるものではないため、移動元・移動先・役所などの場所で手続きをしなくてはいけません。
お墓の移動に関しても、「そのまま墓石を移動するのか」「古い墓石を解体して移動先で新しいものを建てるか」でも手続きや費用が異なります。
あらかじめお墓の新しい移動先も確保しておく必要があるため、檀家をやめることを決めたのであれば、事前に準備をしておきましょう。

檀家をやめる際に必要な費用

檀家をやめるには具体的にどんなことに費用がかかるのでしょうか。
まず、檀家をやめるのであればお寺に対し、今までお世話になったお礼と感謝の気持ちとして「離壇料」を払います。これは義務ではありませんが、マナーとしてお寺に渡しましょう。
次にお墓や遺骨の移動に関する費用です。「墓じまい」をして遺骨だけを移動するのなら、「墓石の解体撤去費用」がかかります。お墓の引っ越し(改葬)を行う場合、墓石を移動させるのなら墓石の解体費や運搬費、新しい場所にお墓を設置する工事費などが必要です。
新しく墓石を建てるのであれば、運搬費はかからないため墓石を移動するよりも費用を抑えることができることもあります。
また、お墓というのはただ墓石を移動すればいいというものではありません。お墓は先祖の魂が眠っている場所ですから、墓石を撤去する前に閉眼法要(へいげんほうよう)という魂抜きの儀式をしてもらってから、遺骨を取り出すことが慣例となっています。
さらに、新しい墓石に遺骨を入れる際には開眼法要(かいげんほうよう)という魂入れの儀式を行いますが、どちらも僧侶にお布施を支払うことが必要です。(※4)

費用はいくらかかる?

檀家をやめる際に支払う「離壇料」に関して明確な決まりはありません。お寺に対する「気持ち」として渡すものなので、金額はお寺が決めるのではなく支払う側次第となります。
しかし、あまりにも少なすぎると失礼に当たってしまうため、相場を知っておくことは大切です。
地域差はありますが、離壇料の相場はおおよそ3万~15万円です。(※3)
お寺との付き合いの長さなど「どのくらいお世話になったか」を考えて決めましょう。
墓じまいやお墓の移動の完了するまでにかかる平均費用は200万~300万円といわれています。
その内訳は、古い墓石の「撤去解体費用」が20万~40万円、「墓石の運搬費」が5万~20万円、「新しいお墓の費用」が120万~300万円です。(※4)
ただ、これは平均的な費用なので目安として考えてください。運搬費は運ぶ距離によっても大きく変わりますし、墓石を移動しない場合には必要ありません。
また、「閉眼法要」や「開眼法要」は通常の法事と同様の金額である場合が多く、それぞれ3万~5万円ほどのお布施が一多い傾向です。(※4)

遺骨の移動が発生することを忘れずに

檀家をやめること自体は難しくなく、「離壇料」もそれほど高額ではありません。
しかし、問題なのは檀家をやめることによってお墓や遺骨の移動が必要になってくることです。
なぜなら、檀家の場合は菩提寺の敷地内にお墓があることがほとんどであるため、檀家をやめることにより墓地をお寺へ返還する必要があるからです。お墓や遺骨の移動に関しては必要な手続きが非常に多く、「離壇料」以上に費用がかかることも念頭に置いておかなければなりません。
また、お墓には自分の親や祖父母以外にも先祖の遺骨が納められている場合もあり、勝手に移動すると親戚間でのトラブルにもつながります。檀家をやめたり墓じまいをしたりする場合には、費用や手続きの方法を調べるだけでなく親戚との話し合いなども含め事前にきちんとした準備をしておくことが大切です。

※1.【Wikipedia】檀家制度
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AA%80%E5%AE%B6%E5%88%B6%E5%BA%A6

※2.【「位牌・仏壇仕舞い」お役立ちサイト】檀家を離れる方法:お坊さんとの関係がわずらわしいと感じたら
http://reset-soul.com/useful/danka-ridan

※3.【終活ねっと】離檀料の相場とは?檀家をやめるのにはいくらかかるのか
https://syukatsulabo.jp/article/5972

※4.【霊園・墓地の石乃家(いしのや)】お墓の引越し改葬にかかる移動費用はどのくらい?
http://www.ishinoya.co.jp/first/qa/qa_price/qa_answer49.html

まごころ価格のハンドブック

ハンドブックで選ぶお墓のオーダーメイド

伝統的な和型やスタイリッシュな洋型デザイン。
そして世界各国をはじめ日本から厳選された高品質みかげ石を組み合わせて、世界にひとつだけのオリジナル墓石をお作りすることができます。
まずは無料ハンドブックをお取り寄せください。