納骨式のお布施の渡し方は?押さえておきたい納骨式のマナー
これらのマナーはあくまでも目安のひとつです。宗派の違いや僧侶の資格などによって変わる可能性もありますので、わからないことがあれば霊園の管理事務所や葬儀社、石材店などにたずねてみるのも一つです。
- お布施の相場について
- 納骨式では僧侶を呼んでお経をあげてもらうため、お布施が必要になります。また、納骨式では納骨するための作業費(石のお墓に納骨する場合)や法要部屋の使用料など、お布施以外にもさまざまな費用が必要になります。
- お布施の包み方と渡し方
- お布施のほかにお車代なども渡す場合は、項目ごとにひとつずつ袋を準備します。お金を入れた半紙の中包を奉書紙の真ん中に置いて、順番に右・左・下・上と包みましょう。半紙などを準備できない場合は、代わりに白い封筒でも構いません。袋の上部に黒墨の筆または筆ペンで「お布施」と記載し、下のほうに施主名を記載します。お布施は法要が終わり、僧侶が帰宅する際に渡しましょう。直接手渡しするのではなく、小さなお盆などにのせて渡すのが好ましいです。お盆がない場合は、濃紺や紫などの袱紗に包み、文字が僧侶から見えるようにして渡すようにしましょう。
- お墓に関するマナー
- 納骨する墓があれば事前に雑草を取っておき、周辺を掃除しておくのも大切なマナーです。手桶やふきんなどの掃除用具を持参し、納骨式の前日または当日早めに現地へ行き、お墓や周辺をきれいに掃除しましょう。掃除が終わったら、故人が生前好んでいた飲み物やお花など、お供え物を準備します。お花以外は、納骨式が終わった後持ち帰る決まりになっていることが多いので、持ち帰りやすいものを選ぶようにしましょう。また、お線香とマッチなどの火をつける道具も、忘れないように準備しておきます。
平服って具体的にどんな服装を言うの?
次に、納骨式での服装について見ていきましょう。
「納骨式に平服でお越し下さい」と言われたら、どんなものを着ていけばいいのでしょうか?
納骨式での平服というのは、略式喪服(男性はダークスーツ、女性は地味なワンピースやアンサンブル)の着用が常識となります。施主は正礼服(和装やモーニング)を着用しますが、参列する場合は正礼服ではなく略式喪服での参加でマナー上問題ありません。
平服というと、砕けたカジュアルな服装というイメージがあるかもしれませんが、それとは意味が異なりますので気をつけましょう。
納骨式での常識的な服装とは
施主は正礼服(和服やモーニング)での参加が一般的と言われていますが、現代では納骨式でそのような服装で参加する人はほとんどいません。通夜や葬儀であれば、温度や湿度が管理された室内で行われるため、正礼服での参加でも特に問題ありません。
しかし、納骨式はほとんどが屋外で行われ、暑い夏や寒い冬に行われることもあります。さらに、お墓がある場所は決して平坦で歩きやすいとは限らず、急な坂道や階段の多いところ、滑りやすいところにある可能性もあります。
そのため、納骨式での服装は、通夜や葬儀と違って正礼服でなくても、マナー違反や非常識ということにはなりません。特に高齢の女性の場合、動きにくい和装で急な坂道や階段の多いところを歩くと、つまずいたり滑ったりしてとても危険です。
納骨式での施主の服装は、準喪服のほうが常識的であり、参列する場合も略式喪服で十分です。納骨式は故人をきちんと送り出すための法要です。
何が何でも正礼服を、というのではなく、なるべく良い形で送り出してあげることのほうが大切です。
○○は非常識?納骨式でNGな服装例
- サイズが合っていない!
- 通夜や葬儀・納骨式などの葬祭関係は、あらかじめ日程のわかっている結婚式と違い、いつ参加することになるかわからないものです。そのため、数年ぶりに納骨式に出席することになり、喪服を手に取ってみたらサイズが合わない!と困ってしまうケースも十分考えられます。大切な納骨式で、ツーピースのジャケットの裾からお腹がはみ出してしまった、などという事態は避けたいものです。
ほかにも、しばらく喪服を手に取っていないと、「知らないうちにカビが生えていた」「いつのまにか虫に食われていた」など、大切な喪服が傷んでいるのに気づかない可能性もあります。そのような事態を避けるためにも、衣替えの時期など定期的に喪服を取り出し、チェックしておくようにしましょう。 - 喪服の準備が間に合わなかった !
- 20代~30代など若い人にありがちなのが、納骨式などに出たことがなく、喪服の準備が間に合わなかったというケースです。その場合、誰かから急いで借りるなどして対処しなければならないので、 サイズが合わない可能性が高く、短すぎるズボンやぶかぶかのジャケットを着る羽目になってしまうかもしれません。若い人も冠婚葬祭は今後必ず出てくるものですから、サイズが合う礼服や喪服を事前に準備しておくようにしましょう。
- 納骨式にそぐわない派手な色の服
- 納骨式に参列する場合は、略式喪服がマナーであり常識的な服装になります。しかし、身内のみなどの少人数で納骨式を行う場合、「ラフな格好でも良いか」と思い込み、普段着で参加してしまう人もいるようです。納骨式には お経をあげる僧侶も出席しますし、土日などは現地にほかのグループがいる可能性もあります。納骨式で普段着のような服装ではその場から浮いてしまいますので、少人数での納骨式でもきちんと略式喪服を着用するようにしましょう。
納骨式へ参列する際は、略式喪服を着用しましょう
納骨式では、施主は和服やモーニングなどの正礼装、参列する場合はダークスーツや地味なワンピースなどの略式喪服での参加がマナーであり常識となります。
通夜や葬儀とは違い、納骨式は屋外で行われることが多いので、ブラックフォーマルなどのかしこまった格好でなくても問題ありません。納骨式は故人が極楽浄土へ無事に行けるよう送り出す儀式ですから、暑さで頭がぼーっとしたりしないよう季節や環境に合った服装で参加しましょう。