BLOGお墓についての知恵袋

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納骨っていくらかかるの?費用の相場は?



通夜や葬儀を済ませた後、気になってくるのが納骨の問題です。

まだ、お墓が用意できていなかったり、亡くなった家族と離れがたくて自宅に遺骨を置き続けたりといったこともあるでしょう。

お寺に一時的に預かってもらえるものの、いつかは行わなければならないのが納骨です。遺骨を長く供養していくためにも、現実的な問題として捉えていきましょう。

納骨にかかる費用や相場、納骨を行う時期や具体的な方法について詳しく解説していきます。

納骨の定義とは?

墓地埋葬法という法律によって、墓地以外の場所に埋葬をしてはいけないことになっています。

一般的に納骨とは、遺骨を納めた骨壷を故人の終のすみかとなるお墓に納めることを指すのです。「墓地」というと法律上は、墳墓(遺骨を収蔵する施設)を設けるために、都道府県知事などから許可を受けた区域となります。「納骨堂」は他人からの委託を受けて、遺骨を収蔵する施設と定義付けられているのです。

なお、お墓を購入すると所有権を得るのではなく、墓地を使用する権利として「永代使用権」を得ます。

納骨は遺族にとって、故人との別れを受け止める重要な節目となるはずです。

墓石の納骨棺に骨壷を納める瞬間を経験すると、1つの区切りを迎えたという実感が湧いてくるでしょう。

遺骨の一部を身近なところに置いておきたいという場合には、手元供養といった方法もあります。

また、先祖からのお墓が遠方にあるというときは、改葬を行って自宅の近くにお墓を引っ越すのも方法でしょう。

いずれにしても、納骨をしっかりと行うことで遺族も心の整理をつけられるようになるのです。

納骨の時期は決まっているの?

墓地埋葬法は納骨の時期について定めているわけではないため、地域や宗派によって納骨のタイミングは違っています。

仏式の場合であれば四十九日の法要に合わせて行うのが一般的ではあるものの、三十五日で納骨をする地域などもあるのです。

また、火葬後にすぐに納骨をする地域もあったり、一周忌などの年忌法要に合わせて実施したりする場合もあります。

お墓を建てるのに約2~3カ月程度は必要であるため、お墓の有無によって納骨のタイミングを決めていくようにしましょう。

納骨式を行うためには、「埋葬許可証」と「墓地使用許可証」が必要になるため、あらかじめ準備をしておくことが肝心です。生前のうちに家族でよく話し合って、お墓について意識を共有しておきましょう。

納骨はどんな方法でするの?

納骨の方法は各宗派や宗旨によって違いがあります。仏式の場合では納骨式において納骨法要を行うのが一般的で、四十九日に合わせて執り行うケースが多いといえるでしょう。僧侶が墓前で読経を行い、納骨を済ませた後に再び読経をします。遺族や親戚、生前親しかった人たちの順に焼香をする流れとなっているのです。キリスト教では、火葬を行ってからすぐに納骨をする習慣はありません。プロテスタントでは亡くなって1カ月目の召天記念日に合わせて納骨式を執り行い、カトリックでは亡くなって30日目となる追悼ミサのタイミングで納骨式を行います。プロテスタントは牧師、カトリックでは神父が立ち会うことになり、聖書を読んで祈りを捧げる流れです。参列者は賛美歌の後に墓前に献花をして祈ります。

神道の場合だと火葬を行ってからすぐに納骨する場合と、亡くなって50日目にあたる日に埋葬祭を執り行う流れです。

お寺のように敷地内にお墓を建てることが神道ではないため、霊園に埋葬する形で納骨式を実施します。神主はお祓いをして祭詞を捧げ、仏式での焼香にあたる玉串奉奠(たまぐしほうてん)を参列者は行うことになるでしょう。

そして、無宗教の場合には特別なルールというものはないため、基本的に自由に行えます。

ただ、目安としては仏式のように四十九日に行うのも1つの方法です。石材店に墓石の開閉をお願いし、必要に応じて焼香や献花を行って納骨式を執り行います。

納骨費用の内訳は?

納骨のために必要となる費用には、石材店の作業代や墓誌への彫刻料、僧侶へのお布施・謝礼などがあります。法要を行う部屋の使用料や塔婆の費用も念頭に置いておきましょう。手桶や線香といった小物類は、お寺や霊園によっては事前に用意してくれている場合もあるものの、あらかじめ確認しておくほうが無難です。

また、故人が好きだったお菓子や飲み物、お花などもきちんと準備をしておきましょう。

そして、納骨式の後に会食をするときは食事代やお礼の品の準備も必要です。

納骨費用の相場は?

納骨を行うにあたって、費用の相場を押さえておきましょう。

まず、石材店が納骨棺の開閉作業を行ったり、祭壇を準備したりする費用として約1万5000~3万円程度を見積もっておく必要があります。遺族自らが行う場合には、この費用はかかりません。

墓誌に没年や戒名を彫ってもらう料金としては約3万~5万円です。僧侶や宗教者に依頼をしたときのお布施や謝礼の目安は、約3万~5万円となっています。開眼法要や回忌法要も合わせて執り行うのであれば、その分も含んだ形で包むことになるでしょう。

塔婆を立てる場合には1本あたり、約2000~5000円となっています。

また、法要のための部屋を利用したときは、約1万~3万円かかるでしょう。

参列者のための会食費は料理の内容にもよるものの、1人あたり約5000~8000円です。事前に会食の有無を知らせておくと、参列者も「御霊前」や「御仏前」の準備が行いやすいといえます。あらかじめ納骨式のために必要な費用を尋ねても失礼とはならないので、不明点や疑問点を残さないためにも、お寺や石材店などに費用の質問をしてみるといいでしょう。

納骨費用は抑えられる

納骨のために必要となる費用は、工夫次第で節約できます。墓石の開閉作業など、遺族や親族自身でできることを行っていけば、費用として省ける部分もあるのです。

また、散骨や永代供養など納骨方法そのものを変更してみると、費用を大幅に抑えられるでしょう。

各家庭によって違いはあるものの、大切なポイントは故人をきちんと弔い、遺された家族が1つの区切りとして納骨式を迎える環境を整える点にあります。

どういった方法が最適なのかをできるだけ生前に、家族でよく話し合っておくようにしましょう。誰もが納得いく形で、納骨を執り行うのが重要だといえます。


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