お寺で墓地で、縦に長い卵のような形のお墓を見かけたことはないでしょうか?
この形のお墓は「無縫塔(むほうとう)」と言い、別名「卵塔(らんとう)」とも呼ばれています。
「無縫塔(むほうとう)」
「無縫塔」は、主に僧侶の墓塔として使われる石塔です。
その塔身に縫い目や継ぎ目が無いことから、無縫塔と呼ばれるようになりました。
諸説ありますが、卵形のデザインは、仏教の「宇宙の根源は無念無想」の考えからきており、「すべてを合わせると最終的には卵のような形になる」という思想につながっているためだといわれています。
その他には、五輪塔の「空輪」の部分を細長くデザインしたものという説もあります。
無縫塔の歴史
平安時代までは、お墓と言えば「五輪塔」が基本でした。
しかし、鎌倉時代に入ると、宋で流行したお墓の形として、卵形の無縫塔が禅宗の僧侶から持ち込まれました。
それ以後、高僧のためのお墓として建てられることが増えていき、江戸時代には宗派を問わず用いられるようになり、数多くの無縫塔が見かけられるようになったのです。
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太田