私たち日本人はお盆やお彼岸、命日にはお墓参りに当然のようにお参りに行きますよね。
そういえば、お墓っていつからあるんだろう…?そんな、お墓の歴史を今回はお墓ディレクターの本間が調べて参りました。
始まりは縄文時代?
お墓参り。調べてみるとその歴史は縄文時代に遡ります。
青森県で発見された「三内丸山遺跡」は縄文時代を代表する遺跡ですよね。お墓になんの関係があるの?と思われるかもいらっしゃるかもしれませんが実はこの三内丸山遺跡が「日本人のお墓の原点」なのです。遺跡発掘の際、当時住んでいた人々の集落跡が発見されています。そこには海から村落へと続く道路沿いにたくさんのお墓お墓を作っていることが判明したのです。
村に入るときには必ずお墓の前を通らなければ集落には着けない地形になっています。おそらく人々は海からの恵みを村に運ぶ際に「今日はこんなに大量だったよ」と亡くなった親やご先祖様に報告したり捧げものしていたのではないでしょうか。まさに現代のお墓と同じように、亡き人に語りかけていたんですね。また、大人のお墓とは別に、子供のお墓を自分たちが暮らす家のすぐそばに造っていたそうです。その光景に縄文人の愛情が感じられませんか?お墓の原点が遺跡から発見されるとは驚きですね。
お墓の歴史はあたらしい!?
日本人にとって、亡き人を敬い身近に感じていたことは、仏教が伝来する何千年も前から人々の心に根付いていたものと考えられます。
では、現代のように「お墓」としての形が出来上がったのはいつ頃かというと、意外と新しく江戸中期の頃からだと言われています。しかし、その頃はまだ一部の富裕層を中心としており、一般庶民には遠い存在だったようです。そして、時代を経て昭和30年ころにようやく日本が豊かになり、霊園という形態の墓地が定着してきたことがお墓の広がりへと結び付いて行きました。また、お墓と言ってもそのとらえ方に変化が見られます。元来は一族で守るという意識がありましたが、戦後の新民法によって家族制度が希薄となり、一家の墓から個人の墓へと考え方も多岐にわたっていくようになりました。
お墓は心の寄りどころ
皆様、お墓参りに行かれた時のことを思い出してみてください。お墓を掃除し、お花や供物を奉げ、手を合わせてご先祖様を思い浮かべるのではないでしょうか。家族の健康を願ったり普段の生活の中で起きた様々なことや中には悩み事などを語りかける方もいらっしゃると思います。そんな時、なんとなく心がすーっとなることはありませんか。私たち日本人は無意識のうちにお墓を心のよりどころしてとらえているのではないでしょうか。時代の流れによってお墓も変化をとげておりますが、この心だけはいつまでも持ち続けたいものですね。
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