本日は「塔婆」について少しだけ触れてみたいと思います。
先日、東京都府中市の多磨霊園でお墓をご検討中のお客様からご質問をいただきました。「私のお墓に木の板(塔婆)はいらないの?」というご質問です。確かに周りのお墓には塔婆と言われる木の板を立てているお墓が多かったのです。
実際、初めてお墓をつくるお客様は周りのお墓と自分のお墓が違うと「何か間違っているんじゃないか?」と疑問を持たれることが多いです。実はお墓の質問では「塔婆」については比較的多い項目です。
そこで簡単ではございますが、なぜ塔婆を立てる場合と立てない場合があるのかご説明させていただきます。
【塔婆を立てる(塔婆供養)意味】
仏教では「生きている人の善い行いは、故人の善い行いとなり、それがまた自分に戻ってくる」という教えに基づいて、仏教では、生きている人が故人に対して供養を行います。これを追善供養といいますが、その際に用いられるのが塔婆です。
※お墓の後ろに立ててある木の板のようなものです。
【浄土真宗では塔婆を使用しない】
浄土真宗では、亡くなった後すぐに浄土へ往生する「他力本願・他力念仏」の考え方を取りますので、「生きている人が追善供養を行うことで故人のためになる」という考えが当てはまらないため、塔婆(塔婆供養しない)立てないことがほとんどです。
※ほとんどと書いたのは稀に地域やお寺の考えによっては浄土真宗であっても塔婆供養を行うことがあるためです。
今回のお客様は浄土真宗(本願寺派)だったため、塔婆を立てない宗派でした。お客様も意味を知り納得していただきました。
お墓は普段接することが少ないので疑問、質問が多いと思います。
ご不明な点がございましたらお気軽にご相談ください。
本間