これは、墓じまいをする際に叔父を説得してのお話になります。
当家のご先祖様と私の両親が埋蔵されているお墓の墓じまいをしようと思っていることを父の弟(私から見たら叔父)に報告をしたところ、ご先祖様に申し訳ないという理由で墓じまいのことは反対されました。
それは分かっているが、自分たちの代でお墓を見て行く者が居なくなるのも事実だし、どうしたら良いか板挟みになってました。
お墓は建てたら終わりではなく、そのあとの手入れや掃除、年間の管理料・年忌法要などの毎年維持費がかかります。
また、墓じまいをする人が増えていることも、ニュースやワイドショーの特集に取り上げられているのを見ることがあります。
遠方に暮らしている子どもたちに負担をかけたくなし、どうしたらよいやら悩んでいました。
叔父も毎年墓参りに来てる訳ではなく、ふと考えたら以前墓参りをされてから何年経過しているか、ざっくり振り替えても4~5年前くらい前だと思いました。
毎年墓参りに来てくれているのなら理由も分かりますが、墓じまいは反対とのことで無責任だなと思い、叔父には内緒で石材店に見積もりを取りました。
今は何でも物価高なので、仮に5年先に墓じまいを申し込んだらいくらぐらいプラスにならかお聞きしたところ、ざっくりと3~7万円はお高くなるのではとのことです。
意を決し、叔父にもう一度墓じまいのことを話ましたが反対されました。
そこで(今)墓じまいしたら、見積もりの価格で出来ることを話し、仮に数年先は物価高の影響で費用はもっと高くることを伝え、その差額の費用を叔父に負担してくれないかと話しました。
それであれば当面の間、墓じまいせずに見て行こうと思うことを伝えました。
結果、叔父も費用は出したくないらしく、渋々墓じまいのことを認めてくれたとのことです。
今回のお手紙を読ませていただき、反対するのは簡単ですが、それが責任ある行動に繋がるかを考えさせられました。
ご依頼者様の行動は勇気があり、責任ある行動を取られ、ご家族様に迷惑かけることなく、新たなカタチでご先祖様をご供養されたと思っております。
墓じまい=ご先祖様を粗末にすることではないと実感いたしました。
まごころアドバイザー 笹田 龍雄