少子高齢化社会であると指摘されるようになって長い年月が経ちますが、この社会的変化は「お墓」のカテゴリーにも大きな影響を及ぼしています。
ここでは「一人っ子同士の結婚とお墓」をテーマに、「両家のお墓をどうするか」について解説していきます。
出生率は年々低下していっている
日本の合計特殊出生率(女性が一生の間に何人子どもを産むかの指標)は年々低下していっていて、2021年には1.30となっています。
「血のつながった兄弟姉妹がいない子」が昔に比べて増えていることを、このデータは示しています。
このようなことから、「自分は一人っ子で、結婚相手も一人っ子である」「結婚したが、相手も自分もその家にとってたった一人の跡継ぎである」という状況にある人はそう珍しくなくなってきています。
ただこのような状況にある場合で、かつ婚姻前の家にお墓がある場合、「そのお墓をどうするか」を考えるべきときが必ずやってきます。
出典:
厚生労働省「令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai21/dl/gaikyouR3.pdf
一人っ子同士の結婚、お墓の処遇を考える
一人っ子同士の結婚における「お互いの家のお墓をどうするべきか」の問題は、多くの場合、下記のいずれかの方法をとることになるでしょう。
・片方の家のお墓を墓じまいする
・両方の家のお墓を墓じまいする
・墓じまいをせずに、他者に引き継いでもらう
それぞれ見ていきましょう。
片方の家のお墓を墓じまいする
「妻もしくは夫側の家のお墓を墓じまいする」という方法です。
このときに「どちらの家のお墓を墓じまいするべきか」についての明確な正解はありません。ただ、このときの代表的な判断基準として、「より遠方にあるお墓を墓じまいする」「宗教的にこだわりのない人の方のお墓を墓じまいする」「ほかに親戚がいる人の方のお墓を墓じまいする」などがあります。
両方の家のお墓を墓じまいする
「自分たちは東京に出てきていて、妻側の実家は北海道で、夫側の実家は沖縄である。結婚後東京に家を買ったので、今後北海道(沖縄)に帰る予定はない」などの場合は、思い切って両方の家のお墓を墓じまいしてしまうのも選択肢のうちのひとつです。
両方の家が遠方にある場合や、自分たちで新しいお墓を築いていきたいと考える場合、結婚した土地(やその後に引っ越した土地)で生活の基盤を作り上げた場合などは、この「両家のお墓、どちらも墓じまいをする」という選択肢が現実的なものとなるでしょう。
墓じまいをせずに他者に引き継いでもらう
意外に思われるかもしれませんが、日本の法律では「墓を引き継げるのは直径子孫に限る」といった法律的な縛りはありません。そのため、たとえば、「自分たちは遠方に出てきてもう地元に戻ることはないが、地元には仲の良かった従兄弟がいる」などの場合は、その従兄弟にお墓を継いでもらうことも可能です。
ただこの場合は、「その後もその人にお墓の世話をしていってもらうこと」が前提となるため、双方でよく話し合って決める必要があります。
墓じまいをすると決めたときの選択肢
「片方もしくは両方の家のお墓を墓じまいする」と決めた場合、「墓じまいした後のお墓をどうするべきか」を考えなければなりません。
このときの代表的な選択肢として挙げられるのは、以下の3つです。
・樹木葬
・両家墓
・永代供養墓
それぞれ見ていきましょう。
樹木葬
花や木の下で眠る埋葬の形態のことを、「樹木葬」といいます。
樹木葬の場合は、樹木葬霊園の運営者が木々の手入れをするため、個人で墓地の世話をする必要がほとんどありません。
またその性質上、樹木葬は永代供養のかたちをとるため、「樹木葬霊園に改葬した後に、またほかの移転先を探す手間」をかける必要がありません。
両家墓
「両家墓」とは、複数の家のお墓をひとつにまとめたお墓をいいます。両家墓の下には、
A家とB家の両方のご先祖様のご遺骨が埋まるかたちになるわけです。
この「両家墓」は、一人っ子同士の結婚のときに極めて有効です。お世話が難しい墓地を残しておく必要がありませんし、婚姻前の家の名前のお墓が消えることもありません。
「墓じまい」を必要とする人ばかりではなく、墓守の負担を軽減したいと考えている人にも有効な選択肢です。
永代供養墓
永代供養墓とは、「埋葬後〇年経ったら合同墓(他の人のご遺骨と一緒に埋葬されるお墓のこと)に移すが、それまでの期間は個別で眠っていられるお墓」のことです。
永代供養墓の選択肢を選んだ場合、「しばらくはゆっくりと家族だけで眠るが、後継者がいなくなったら合同墓に移され、そこで管理していってもらえる=祭祀継承者がいなくなっても、墓地があれることはない」というメリットがあります。
永代供養墓は、「現在は両親ともに元気だが、一人っ子同士の結婚であり地元に戻るつもりもないので、将来的にはだれもお世話をする人がいなくなる」という場合には非常に使いやすい選択肢です。
まとめ
一人っ子同士の結婚は、現在では珍しいことではありません。
ただ一人っ子同士の結婚の場合は、「それぞれの家のお墓をどうするべきか」という問題が発生します。
このような問題に対応するためには、事前にしっかり話し合い、計画を立てることが重要です。
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