放置されてしまったお墓はどうなる? 祭祀継承者として考えたいこと

「後継者がいない」「先祖代々のお墓があるが、自分は海外に来てしまい、もう戻ることがない」「一人っ子だが、親と不仲で高校卒業と同時に家を出た。もう何十年も家に帰っておらず、今後帰ることもない」「先祖代々の墓はあるはずだが、親も自分も宗教への帰属意識が薄く、墓の場所もよく覚えていない」など、さまざまな事情で、お墓を引き継いでいくことが難しいケースがあります。
それでは、このような事情で放置されてしまったお墓はいったいどうなってしまうのでしょうか。

「放置されたお墓」の辿る道とその過程について

まず初めに、「放置されたお墓」がどうなるのかについて考えていきましょう。

一般的なお墓は、まず墓地の永代使用料を払い、その後に管理費を毎年支払っていくことになります。なおこの場合は管理費を払っていても、お墓のお世話自体は祭祀継承者(や合意が取れたほかの人。以下は「祭祀継承者」とまとめる)がしていくことになります。

では、祭祀継承者がおらず、お墓が放置されてしまった場合はどうなるのでしょうか。

この場合、墓地の監理者はまず、祭祀継承者に「管理費を支払ってください」という通知を行うことになります。祭祀継承者にこの通知が届いた場合、多くの祭祀継承者は管理費を払うものと思われます。
ただ、「かたち的には祭祀継承者ではあるが、親も宗教への帰属意識が薄く、管理していなかった。そのうえ転居を繰り返しているので、通知も届かない」「親は一人っ子だったが実家とはほぼ絶縁状態であり、自分も実家のお墓にお参りしたことすらもない」という人の場合、そもそも通知が手元に届かない場合もあります。

このように、(形式上の)祭祀継承者と連絡がつかない場合は、墓地の運営者はお墓に立て札を立てて、「管理費が支払われていないこと」を告知します。また、官報でも公示が行われます。
しかし、「そもそも墓地の場所を知らない」「先祖代々のお墓について、意識したこともない」「引っ越しを繰り返しているので通知も来ていない」という人が、(形式上の)祭祀継承者である場合、このような通知がされても、まったく気づかないこともあります。

「通知を出しても連絡がない」「お墓に立て札を立てても、公報に載せても、連絡がない」という場合、墓地の運営者は最終手段として、墓地にあるお墓を取り壊し、そこを更地にすることになります。もともと墓地は「購入」するものではなく、「使用する権利を得る」ものですから、このように更地になった墓地は、また墓地の運営者のものとなります。そして墓地の運営者は更地にした墓地を、また新たにほかの人に貸し出すことができるようになるわけです。
なお墓地であるため、お墓の下にはご遺骨が埋まっています。このご遺骨は墓地を更地にする過程で取り出されます。取り出されたご遺骨は、その墓地の運営者が管理している合葬墓に移されることが一般的です。ちなみに合葬墓に入れられたご遺骨は、ほかのご遺骨と混ざり合うため、再度取り出すことは(例外的な状況を除き)ありません。

「放置されたお墓」にしないためにはどうするべきか?

お墓を放置してしまうと、最終的には墓地は更地にされ、ご遺骨も合葬墓に埋葬されることになります。

もちろん、のようなかたちになる前に、祭祀継承者は墓じまいをした方が望ましいといえます。
墓じまいとは、お墓からご遺骨を移し、墓地を更地にする方法をいいます。祭祀継承者が自分自身の判断で行うため、ご遺骨を自分の考える場所に移し直す(「改葬」)することができるのが特徴です。

墓じまい後のご遺骨をどうするかの選択肢は、いくつかあります。

・祭祀継承者の近くの墓地に埋葬する
「海外や県外に移住して、もう戻ってくることはないが、従来と同じようなかたちで埋葬は続ける」という場合の選択肢です。
ただしこの場合、墓石の建立費用や墓地の永代使用料を新たに支払う必要が出てきます。

・永代供養墓に移動する
「初めは個別埋葬だが、最後の人が埋葬されてから〇年経ったら合葬墓に移動する」という選択肢です。「自分が面倒を見られる間は親にゆっくり個別墓で眠ってほしいが。それ以降の世代には迷惑をかけたくない」「自分は一人っ子で、子どももいない」という場合に有効な方法です。

・合葬墓に入れる
個別の埋葬期間を経ず、最初から合葬墓に入れる方法です。ほかの人とご遺骨が一緒になるのが一般的ですが、埋葬費用がもっとも安く済む方法のうちのひとつです。

・自然葬にする
樹木葬や海洋葬を選択すると、「今後のお世話」をする必要がなくなります。比較的安価で、自然を愛する人にぴったりの選択肢です。
ただしこの方法の場合は「再度の改葬」は原則できないため、判断は慎重に行う必要があります。

まとめ

「放置されたお墓」は、やがて撤去され、墓地も更地になります。墓地を更地にしても永代使用料が返ってくるわけではありませんから、この状況になる前に、墓じまいをして改葬することを考えた方がよいでしょう。

まごころ価格の3つのサービス
~あなたにあったご供養のかたち~
【墓つくり】 【墓彫刻】 【墓じまい】

たくさんの思い出を重ねた、大切なご家族のためのお墓。忙しい毎日、心のどこかで気になっている故郷のお墓。
亡くなった方を想うご供養のかたちは人それぞれです。
まごころ価格ドットコムでは、皆さまのさまざまなご要望やベースにあわせたご供養のご提案をさせていただき、ご満足いただけるよう全力でお手伝いいたします。

墓つくり、墓彫刻、墓じまい。
3つのまごころサービスで、皆さまのご供養が最上のかたちとなるよう寄り添ってまいります。

墓じまいサービスの詳細はこちら

所在地:〒141-0022 東京都品川区東五反田3-17-16 ネオハイツ・ヴェルビュ島津山
電話番号:0120-809-209
FAX:0120-886-986
メールアドレス:info@magokorokakaku.com

東京・千葉・神奈川など首都圏はもちろん日本全国のお客様へ、信頼と満足を提供し続けることが私たちの使命です。

まごころ価格のハンドブック

墓じまいの流れがわかるガイドブック

墓じまいってなに?から、墓じまいの流れやよくあるご質問をまとめたガイドブックを無料でお届けいたします。

お見積もりについて

お見積もりは写真をメールフォームより送付いただくか、実際に職人が現地に出向きます。
ご都合の良い方法をお選びください。
また、不明点がありましたらお気軽に(0120-983-035)へお問い合わせくださいませ。