天台宗

天台宗は真言宗とともに平安仏教を代表する宗派です。「法華経」を最高の教えとする中国の天台大師によって大成された宗派ですが、平安時代初期に最澄(さいちょう)によって日本にもたらされ、その後比叡山で開かれた宗派です。天台宗では源信が「住生要集」によって念仏によって浄土へ住生する浄土教の理論を初めて確立しました。その天台宗の浄土教の動きの中から、法然の浄土教が生まれその弟子の親鸞によって浄土真宗に展開していくことになります。天台宗では「朝法華、有念仏」といわれるように午前中に法華経を学び、午後からは浄土教の念仏を称えます。日本の仏教のふるさとのような枠割を果たし、法然・日蓮・親鸞・道元など日本仏教の各宗の祖師がここで学び、あるいはここで出家得度しています。また、比叡山の守護神として坂本の日吉大社があります。

本山はどこ

天台宗の本山は「比叡山延暦寺」です。滋賀県の大津市と京都市にまたがる位置にあります。比叡山延暦寺と言えば織田信長に焼き討ちにあったと言えばわかりやすいでしょうか。その焼き討ちで大半の建物が消失してしまい、現在の建物は再建されたものがほとんどです。

天台宗の戒名

天台宗の戒名は、「院号」「道号」「戒名」「位号」の4つの要素で構成されています。戒名の上に梵字の「ア」や「キリーク」「カ」といった文字が使われることがあります。「ア」は大日如来、「キリーク」は阿弥陀如来、「カ」は地蔵菩薩を意味します。
なお、例えば男性であれば信士、居士といった位号が与えられ、女性であれば信女、大姉といった位号が与えられます。

天台宗の焼香

焼香の回数は基本的に3回とされています。
合掌礼拝をしてから、右手の3本指(人差し指、中指、親指の3本)でお香を取ります。続けて左手を右手に添えながら、額に頂いた後、焼香します。
これを繰り返した後は、再び合掌礼拝をします。線香を使う場合は、まず右手に線香を持ちます。
蝋燭で火をつけますが、この時、使用する本数は1本か3本です。(1本だけ使っても問題はありません)
線香に火をつけたら、線香を振るか、左手であおいで火を消します。息を使って吹き消すのはマナー違反となりますので、注意しましょう。
続けて香炉に線香を立てて、合掌礼拝をします。3本の線香を使った場合は、手前側に1本、奥の方に2本と1本ずつ立てていきます。他の人があげた線香がある場合は、ぶつからないように少し離して立てるようにしましょう。

天台宗のお墓

他の仏教のお墓と形は大きく違いませんが、お墓の竿石に梵字(種子)を入れる場合は阿弥陀妙来の「キリーク」か大日如来の「ア」のどちらかを彫刻することがあります。ただし、決まりではないので檀家になっている場合はご住職に聞いてみたください。

いかがでしょうか。簡単ではありますが、天台宗のご説明をさせていただきました。
お墓や葬儀の際の参考になれば幸いです。

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