no-image

タグ

値段法要

檀家だから当たり前?負担が大きい菩提寺への寄付

お墓が特定のお寺にある家のことを檀家(だんか)といいますが、檀家はお寺に対してさまざまな費用を払うことが一般的です。(※1)
そして、お寺へ払う費用のひとつとして寄付があります。(※2)寄付とは一般的には、個々の気持ちに任せて支払われるべきものです。
しかし、なかにはお寺から寄付を求められる檀家もあります。そのため、お寺への寄付に負担を感じている檀家も少なくありません。
そこで、今回は「檀家に寄付をしなければならないのか」「負担を軽くする方法はないのか」という内容について解説します。

檀家とはどういう存在?

お墓は家によって、霊園に建てる場合もあれば、お寺に建てている場合もあります。霊園は、特に信仰する宗教についての定めがないことが通常です。
一方、お寺は特定の宗教を信仰する家のお墓をおく場所となっています。(※3)
信仰する宗教のお寺を菩提寺(ぼだいじ)としてお墓を建てている家を「檀家」というのです。
檀家という言葉は仏教発祥の地であるインドのサンスクリット語の「ダーナ」が語源で、お布施」という意味を持っています。(※3)(※4)
もともと檀家は、先祖や故人の供養などを行ってもらう代わりとして、お寺の経済的な支援を行う役割を持っているのです。
一般的に、寺院の行事や葬儀、法要の際の読経や戒名を受けることに対するお礼としてお布施を渡すほか、お墓の掃除といった管理費も負担します。
さらに、菩提寺の維持・運営のために必要な費用も払い、お寺の経済的な負担を分担する役割を持っているのです。(※2)

どんなときに寄付が必要なの?

一般的に「寄付をする」というと自分の気持ちで払う決断をし、金額を決めることが一般的です。
しかし、檀家のお寺への寄付の場合、一口当たりの金額が決まっているうえ、最低口数を指定されて支払いを求められることがあります。
また、檀家の頭数で分けた割り当て分を負担しなければいけないといったケースもあるのです。(※5)
お寺から檀家に求められる寄付は毎年、年会費のような形で行われるケースもありますが、多くの場合、お寺の修理や修繕、改築などが必要となったときとなります。
お寺の状況にもよりますが、多くのところでは何十年に一度のペースで建物を修繕したり改築したりしています。修繕などの対象となる場所は、本堂の屋根であったり内部となる内陣(ないじん)であったり、山門であったりとさまざまです。
場合によっては住職や住職の家族が住む庫裏(くり)の修繕などをする際にも檀家に寄付が求められることもあります。(※6)
寄付を求められる檀家のなかには「なぜ自分たちが支払わなければいけないのか」と考える人もいるでしょう。
しかし、修繕などに関する費用を寄付として檀家に求めるのは、そもそも仏教の思想に起因しているのです。
もともと、仏教ではお寺の施設は信者、つまりは檀家みんなの財産であるという考えがあります。(※2)
そのため、みんなの財産をみんなで維持していくために、檀家すべてで維持費用を負担するという考えとなっているのです。

求められる金額の大きさが問題

檀家がお寺に求められる寄付の金額は、お寺に所属する檀家数や必要となる費用などによっても異なります。
ただし、一般的には1回あたり数十万円となるケースが多い傾向です。なかには、100万円を超える金額となる場合もあります。(※6)
特に本家となっている檀家や地域で高い財力を持った檀家は大きな金額の寄付に期待が持たれることがあるのです。
求められる金額が大きくなっている理由のひとつは建築費用の高騰化です。数十年に一度とはいえ、建物の劣化に伴い必ず必要となる建物の修繕や建築の費用の単価が高くなれば、当然ながらお寺が用意しなければいけないお金も多くなります。
その費用負担は、お寺の維持や運営の経済面を支える檀家に回ってきてしまうのです。(※2)
また、檀家の数が減っていることも寄付金額が大きくなっている要因のひとつとなっています。
少子高齢化や核家族化によって、後継者がいなくなってしまったり、お墓の管理を負担に感じる人が増えたりしていることで、檀家離れが進んでいるのです。(※7)
檀家の数が減っていることにより、檀家1軒当たりの負担が大きくなってしまっています。

寄付を払えないと感じたら

お寺によっては、檀家が高齢化していることで檀家の主となる人が寄付の負担をしていない場合もあります。実際の寄付の負担は子どもや親せきに回ってしまっているケースもあるのです。
そのため、檀家のなかで中心となっている個人の考えだけで「檀家を続けるべきかやめるべきか」を考えることは適さない場合もあります。子どもや親せきなどへの負担や他の親族の考えも考慮したうえで今後のことを考えることも重要といえるでしょう。
数十万円という寄付は、何年かに1度発生する可能性があるものです。
そのため、負担する人の経済状況もふまえたうえで、「檀家で居続けることができるか」を考えることが大切となります。寄付を払えないと苦しむ前に、場合によっては檀家をやめるという選択肢があることも知っておきましょう。

やめるのにも費用はかかる

檀家をやめることを決断しても、親族への相談や報告、また、お寺に申請するだけではやめることはできません。
お墓を移転したり、撤去したりして檀家をやめることを離檀(りだん)といいますが、離檀するためには手続きとともに大きな費用負担もかかる傾向です。(※8)
離檀の際にかかる費用として代表的なものが離檀料になります。
離檀料とは今まで供養をしてもらったお寺に対するお礼です。
あくまでもお礼の気持ちを表すものであるため金額に決まりはありませんが、お布施のようにお寺によって相場が決まっていることも少なくありません。(※9)
また、離檀の費用では離檀料以外にかかる遺骨を移すための費用が大きいでしょう。一度埋葬した遺骨を他のお墓に移すことを「改葬」といいます。改葬では、大きく3つの費用がかかることが一般的です。1つ目が今まで使用していた墓地の撤去費用、2つ目が新しい墓地の取得費用です。
さらに、3つ目として改葬前と改葬後に利用していたそれぞれのお墓での供養費用が必要となります。今まで使用していたお墓では墓地を撤去する際に閉眼供養を行い、新しいお墓では開眼供養を行うことが慣例です。
それぞれの供養の際には読経などに対するお礼として僧侶にお布施を用意する必要があります。(※10)

親族でしっかり相談することが大事

檀家として寄付をすることが、経済的な負担になるなら「檀家を続けるべきかどうか」を考えることも必要です。
ただし、「檀家を続けるかやめるか」という問題は、お墓を移すことにもつながります。
そのため、後でトラブルとならないためにも親族で十分に話し合って決めなければいけません。費用を負担する人の生活状況や将来的なこともしっかり考えたうえで、慎重に結論を出すようにしましょう。

※1.【一般社団法人全優石】「檀家になる」って具体的にはどんなこと?
http://www.zenyuseki.or.jp/knowledge/manage/danka.html

※2.【一般社団法人全優石】檀家と費用
http://www.zenyuseki.or.jp/knowledge/manage/dankaHiyou.html

※3.【和泉家石材店】霊園にお墓を建てる場合も檀家制度はあるの?
http://www.izumiya-sekizai.co.jp/pick-up/reien/reien-danka/

※4.【浄土宗大信寺】仏像の起源
http://daishinji.net/essay/origin_buddha_image.shtml

※5.【マイベストプロ】二上昌弘コラム檀家であるということのメリット/デメリット
http://mbp-saitama.com/futakamiya/column/6783/

※6.【納骨堂辞典】檀家とは?求められることや檀家制度の歴史
http://xn--i6q32n248aispxtm.com/column/455

※7.【終活ねっと】改葬のお布施はどう用意したらいいの?手続きなども紹介
https://syukatsulabo.jp/article/5584

※8.【一般社団法人全優石】離檀とは
http://www.zenyuseki.or.jp/knowledge/manage/ridan.html

※9.【終活ねっと】離檀料の相場とは?檀家をやめるのにはいくらかかるのか
https://syukatsulabo.jp/article/5972

※10.【樹木葬辞典】改葬にかかる費用は?離檀料は本当に納めなければならない?
https://xn--i6qp24cjfctz3bpyl.com/column/984

まごころ価格のハンドブック

ハンドブックで選ぶお墓のオーダーメイド

伝統的な和型やスタイリッシュな洋型デザイン。
そして世界各国をはじめ日本から厳選された高品質みかげ石を組み合わせて、世界にひとつだけのオリジナル墓石をお作りすることができます。
まずは無料ハンドブックをお取り寄せください。