no-image

いつか来る「その時」に備える。終活って、どんなことをするの?

終活とは、葬儀や墓・医療や遺言について考え準備しておくこと

終活という言葉が出たばかりの頃は、終活は自身の葬儀や墓などについて生前に準備することのみを指していました。しかし、この言葉が定着するにつれ、葬儀や墓のことだけではなく、どんな医療や介護を受けたいのか・お金の整理や周辺の片付け・遺言や相続はどうするかなどについても広く含まれるようになってきました。また、終活という言葉が多くの人に注目されているのを受け、連日各地で葬儀社などによる終活セミナーが行われています。
さらに、2011年には終活カウンセラーと呼ばれる、相続や遺言保険などの悩みを聞いて解決へとつなげる専門資格まで設立されています。

このような終活ブームの背景には、平成24年に65歳以上の高齢者が3000万人を超えたこと、またいつからか配偶者や家族を持たない高齢者が増え、ひとりで暮らす「独居老人」や高齢者の孤独死が増えたということがあります。

また、葬儀社によるユニークな取り組みとして、生きている人が実際に棺に入る体験をする「入棺体験 」が人気を集めています。
実際に体験した人の話によると、棺の蓋がしまった際、暗闇の中で「もっと健康や病気に注意しよう」「あの時もっと○○をしておけばよかったのに」と、生きることについて多くのことを考えたそうです。

生きているうちに模擬的に死を体験し、その感触を実感することで、残りの人生をどう生きるかについて考える良い機会を得られるのではないでしょうか。

終活では、具体的にどんなことをするの?

終活では、実際にいつからどんなことをするのか、具体的に見ていきましょう。終活では主に次の4つのことを考え、整理して準備を行います。

1.お金とモノ

終活に取り組む際に最も関心が高いのが、お金やモノの管理・片付けです。
お金や財産の整理については預貯金、不動産、生命保険、有価証券などがあります。預貯金の整理の第一歩として、まずは保有している通帳や証券類を全て出すことが必要になります。そして、要る・要らないを分類し、不要な通帳やカードがあれば解約しておきましょう。
次に、現在の残高の一覧表を作成します。
一覧表があると、死後行われる遺産分割協議がスムーズに進められます。また、葬儀にかかる費用は現金で用意しておき、保管場所を家族に伝えておくといいでしょう。

2.医療と介護

なるべく元気なうちに介護サービスや施設について考えておくのも、終活につながります。また、緊急時の延命治療に関する希望などもまとめておきましょう。
もしものときには、本人が判断能力を失っている可能性がとても高いです。いつか来るそのときに備え、医療や介護に関する意思を家族や周りの人と共有しておくことがとても大切です。

3.葬儀とお墓

葬儀の費用について事前に見積もりを取ったり、お墓を事前に購入したりしておくと、残された人の負担軽減につながります。どんなスタイルの葬儀にするのか、費用はどれくらいでどこから充当するのかなど、家族の理解を得て考えを伝えておくようにしましょう。

4.自身の想いや思い出

アルバムや日記を整理したり、家族旅行などをしたりして思い出を作ると、これまでの自分を振り返ることができ、自分に必要なものも見えてきます。
これらのことを考えて整理していくために最適な道具が「エンディングノート」です。いろいろな種類のエンディングノートが市販されていますので、そのなかから自分が気に入ったもの・書きたい項目があるものを選ぶといいでしょう。

これまでの人生を振り返る。終活のメリットとは

終活を行うと残りの人生を見つめ直すことができ、残された家族の負担軽減にもつなげることができます。
終活のメリットとしては、やはりお金やモノの整理、周辺の片付けができるということがあります。特に写真やコレクションなどの遺品は、多くの遺族が処分に困ると言います。「いつからやろうかな」と先延ばしにするのではなく、体力や判断力が低下する前に、思い切った身辺整理を行っておくことが大切です。

その他の終活のメリットとして、万一の備えや希望をきちんと把握できるということがあります。もしものときは、ある日突然やってくることもあります。

介護や葬儀、相続などについてしっかりと考え準備し、周囲と共有しておくことで、家族への負担を最小限に抑えることができます。さらに、終活はこれまでの人生を振り返るためのきっかけ作りにもなります。

これまでにやり残したことはないか、人生に満足しているかを考えることで、残りの時間をより大切に過ごそうという気持ちが生まれます。思い出を振り返ることで、「改めて周囲に関する感謝を持つことができた」との声も多く挙がっています。

終活は、いつから始めるものなの?

終活は、いつから準備を始めるといいのでしょうか。

終活についての調査を見てみると、60代で終活を本格的に始めた人はあまりいないようです。多くの人が「終活は70代から始める」と考えており、なかには年齢に関係なく「配偶者がいなくなったら」「定年・リタイヤをしたら」という人もいるようです。

終活には、たくさんの気力や体力・判断力が必要になります。そのため、早く始めれば始めるほど、メリットは大きいと言えるでしょう。
また、老後の資金が足りないことに70代後半になってから気づいても遅いものです。50代・60代で気づいておけば、足りない資金を増やしたりすることもできます。
また、片付けなどの身辺整理も、体力のあるうちに行っておくのがベストです。人生は、ときに予期せぬことが起こるものですから、一度エンディングノートを完成させたとしても、何年かごとに修正し、アップデートしていくことも大切です。

終活をすることで、家族間のトラブルを避け、より良い残りの人生を過ごせる

終活とは、人生の終わりについて考え、周辺の片付けなどの身辺整理を行い、今をより自分らしく生きる活動のことを言います。
昔は人が亡くなると地域ぐるみで葬儀などの対応をするものでした。しかし、時代が進むにつれ、”死”は地域でなく家族で考えるものになり、夫婦の問題になり、今では「死の個人化」と言われるように、個人で考えるものになっています。
終活は、「いつから始めようか」とばかり考えて先延ばしにするのではなく、体力や判断力があるうちに準備を始めたいものです。元気なうちに人生の終わりについて考え終活を行うことは、残された家族の間のトラブルを避けるだけでなく、納得のいく残りの人生を送ることにもつながるでしょう。

まごころ価格のハンドブック

ハンドブックで選ぶお墓のオーダーメイド

伝統的な和型やスタイリッシュな洋型デザイン。
そして世界各国をはじめ日本から厳選された高品質みかげ石を組み合わせて、世界にひとつだけのオリジナル墓石をお作りすることができます。
まずは無料ハンドブックをお取り寄せください。