「自然葬」という選択肢を取る前に今一度考えてほしいこと

「樹木葬」「海洋葬」という言葉がよく知られるようになり、これが一般化しているのが令和の現在です。
もちろんこれらは非常にすばらしい選択肢のうちのひとつではありますが、この選択肢が広まり、多くの人がこれを選べるようになったからこそ、改めて「本当に自分たちは、『自然葬』を選んで後悔しないか」をよく考えてみた方がよいでしょう。

ここでは「自然葬」を取り上げて、その注意点について解説していきます。

自然葬の注意点~後から遺骨を取り出すことは非常に難しい

自然葬のもっとも大きな注意点は、「一度その選択肢を選んでしまうと、ほかの埋葬方法を選び直すことは非常に難しい」という点です。

海に「散骨」というかたちでご遺骨を撒く海洋葬の場合は、ご遺骨の再回収は不可能です。
そして、合葬型の樹木葬を選んだ場合も、原則としてご遺骨を取り出すことはできません。
また個別形式の樹木葬を選んだ場合であっても、「ご遺骨を骨壺から出して、木の根元に埋める」という形式を選んだのであれば、ご遺骨を取り出すことは基本的にはできません。

樹木葬霊園のなかには「骨壺のままで埋葬できる」としているところもあります。しかしそのような樹木葬霊園は非常に限られています。

このため、たとえば、「自分の母親は北海道の樹木葬霊園に埋葬した。自分も北海道でずっと過ごすつもりだったが、仕事の都合で沖縄に転勤になった。今後も北海道に帰る予定はなくなってしまった」などのような場合、親御さんのご遺骨を手元に引き戻すことができなくなってしまいます。
自然葬はたしかに「後継者がいなくても問題のない埋葬方法」ではあります。しかしご家族が、「自然を愛する人だったから自然葬を選んだが、頻繁に足を運んでお参りをしたい」と考えているのであれば、ご遺骨を取り出すことができない自然葬はあまり向いていないといえるでしょう。

自然葬の注意点~木々の状態は季節とともに移り変わる

これは自然葬のなかでも特に「樹木葬霊園」に言えることなのですが、樹木葬霊園は、その特性上、四季折々でその表情が大きく変わります。現在はどこの樹木葬霊園も「どの季節に足を運んでも景観が保てるように」と工夫してはいますが、それでも、やはり「より景観が美しい時期」は決まってきてしまいます。

自然の移り変わりや景観の移り変わりを楽しむことができるのは樹木葬霊園の大きなメリットですが、「良い時期」の景観だけを見て霊園を決定してしまうと、後悔することになりかねません。
もし時間をかけて決めるつもりであるのなら、候補となる樹木葬霊園の四季の景観の移り変わりを確認してから契約するとよいでしょう。

自然葬の注意点~「手を合わせる対象がない」ということをどう考えるか

自然葬、特に海洋葬の場合は、「手を合わせる対象」がありません。
ご遺骨のあるところにお参りに行こうとすればフェリーに乗らなければならないのですが、毎日あるいは毎週その手続きをするのは現実的とはいえないでしょう。また、足腰が弱ってきたら、そもそもフェリーに乗ることが難しくなることも考えられます。その結果、「参拝したくても参拝することができない」という状況になってしまいがちです。

樹木葬霊園の場合は、「木」という「手を合わせる対象」自体は存在します。しかし一般的なお墓とは異なり、「先祖代々大切な人が入っている」という実感を持つことは極めて難しいといえます。また、草むしりなどのお手入れはできても、家族みんなで墓石を洗ったり、墓誌の名前をたどったり……ということはできません。

人の死生観はさまざまです。また、「手を合わせる対象」を持つこと=慰霊である、とは言い切れません。
しかし「手を合わせる対象があり、それを家族で手入れをし、墓誌に刻まれた名前を追うこと」もまた、慰霊のかたちのひとつであることは疑いようがありません。そして自然葬というかたちではそれが難しくなることもまた事実です。

まとめ

「自然葬」は、現在非常に注目を浴びているかたちのうちのひとつです。継承者を必要とせず、比較的安く故人を弔うことができるうえに、自然に還ることができるという非常に優れた選択肢だといえます。宗教にとらわれず、自らが愛した自然のなかで眠ることができることは、故人はもちろん、ご家族にとっても大きな慰めになるでしょう。

ただ、自然葬にも注意点はあります。特に大きいのは、「一度埋葬してしまうと、再び取り出すことは非常に難しい」という点です。たとえば親一人子一人で、子どもが遠方に転勤になってしまった場合、親御さんを「連れていく」ことが非常に難しくなってしまうのです。

自然葬という選択肢は、それ自体は非常にすばらしいものです。
ただ安易に自然葬を選んでしまうと、後々に悔いを残すことになりかねません。埋葬方法を選ぶ場合は、「本当に自分たちは自然葬を選んで悔いが残らないといえるのか」「ほかの選択肢のメリットやデメリットはどんなものだろうか」を改めて見直すことが必要です。

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