お盆の時期に見られる、なすやきゅうりに割り箸を刺した飾りをご存知でしょうか。
これは、精霊馬(しょうりょううま)と呼ばれるもので、ご先祖様をお迎えしたり、お送りしたりする乗り物のことです。主に夏野菜の「きゅうり」と「なす」で作られます。
精霊馬(しょうりょううま)の意味
精霊馬は、「馬」と「牛」の2種類があります。
きゅうりで「馬」、なすで「牛」を作ります。
きゅうりで作られた精霊馬は足が速いため、ご先祖様があの世から早く家に戻ってくるために用意する乗り物です。
なすで作られた精霊牛は歩くのが遅いため、あの世に戻るときには、なるべくゆっくりと進んでいくようにと用意する乗り物です。
牛には、たくさんの供物を持っていってもらうという意味もあると言われています。
精霊馬を飾る時期
地域によっても異なりますが、迎え盆、または送り盆の時に飾ります。
・7月15日を中心として13日~16日の4日間(関東地方)
・8月15日を中心として8月13日~16日の4日間(北海道から中部日本など多くの地域)
精霊馬を飾る向き
ご先祖様をお迎えに行き、家まで連れていくという役目のあるきゅうりは、迎え火の時は「内向き」に、送り火の時には「外向き」に飾ります。
ご先祖様をお送りするなすは「外向き」に飾ります。
大切なご先祖様が無事に家に来ていただき、またお戻りになれるよう、想いを込めて精霊馬をご準備されてみてください。
太田